「Innovation from Teenagers ~10代からの提言~」企画の 一環として、「長野SDGsプロジェクト実行委員会」に提言いただきました。

    活動報告

    11月13日(水)「Innovation from Teenagers ~10代からの提言~」企画の 一環として、「長野SDGsプロジェクト実行委員会」に提言いただきました。

    テーマ:SDGsについてもう一度学び直そう!


    「Innovation from Teenagers ~10代からの提言~」とは、県内の児童・生徒の皆さんから、企業、自治体といった「大人たち」に向け、SDGs達成のために「もっとこんなことをしたらどうか」という提案をぶつけていただく取り組みです。


    今回のプレゼンターは、上田染谷丘高校1年の宮川さん。今やすっかり浸透した「SDGs」ですが、実際SDGsってどんなものなんだろう?今、日本や世界はどれくらいSDGsを達成しているんだろう?―そんな疑問を持った宮川さん。今一度、SDGsについて学び直す機会が必要ではないかという考えのもと、私たち「NAGANO SDGs PROJECT実行委員会」にプレゼンをしていただきました。


    プレゼンの概要は以下の通りです。


     


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    1)テーマ設定のきっかけ


    ・昨今「SDGs」という言葉を多く聞くが、実際SDGsとはどんなものなのかを改めて考えてみたいと思ったから。


    ・現在の日本や世界の達成状況が気になったから。


    ・SDGsのことをよく知って、自分もたくさん行動したいと思ったから。


     


    2)日本の達成状況


    ・2019年には達成状況ランキング15位、2020年は17位と、決して上位とは言えないが20位以内には入っていた。しかし2023年、日本はランキング21位と大きく順位を落としている。しかも2020年に比べてスコアは0.3しか上がっていない。(3年連続1位を維持しているフィンランドは同じ期間でスコアが2.1上がっている)


    ⇒ヨーロッパの国に比べるとスコアの伸びが少ない。


    ⇒年々ランクが下がっている。


    ⇒最低評価の項目が増えている。


     


    3)ランキング上位国・スウェーデンの取り組み


    ・1960~70年代から環境問題に取り組み、1980年にはプラスチックリサイクルの仕組みが完成していた。


    ・国を挙げて教育をバックアップしており、安心して学業に打ち込むことができる。また、誰でも平等に教育を受けることができ、何歳になっても大学に戻り新しいことを学べる。


     


    4)課題


    ・世界が危ない状況だと分かっていながらも、何も行動しない・できない私たちが一番の問題ではないか?


    ⇒原因:楽しい活動じゃないと頑張れない。面倒になってしまう。


     


    5)提案


    ・小さいことからやってみる:冷暖房の温度を控えめにする。食べ物を残さない。ゴミの分別をする等


    ・今の世界の状況を知る:毎朝ニュースを見る。SDGsのことについて調べてみる。


     


    6)まとめ


    ・世の中のことを知れば、何を改善すべきなのかが分かるようになると思う。


    ・今回の学習を通して、自分自身があまり行動できていないことに気づけた。口だけにならないよう、無理のない程度に行動していこうと改めて感じた。


     


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    今回は、私たち「NAGANO SDGs PROJECT実行委員会」に向けて提言をしていただきました。NAGANO SDGs PROJECTでは、未来をつくる子どもたちを中心に、SDGsを全県民に広げ「SDGsを踏まえて行動できる人材」を育てるための様々なプログラムを提供しています。今回は事務局から小林さんと山本さんが参加しました。


     


    プロジェクト立ち上げ当初の目的は「SDGsの認知度UP」でしたが、取り組みも5年目となり、最初のステージはひとまず達成となりました。次のステージに進むにあたり、宮川さんの「もう一度学び直す」というタイトルに惹かれたのが提言をお願いしたきっかけでした。


     


    「宮川さんの言うように『やった気』にならず、行動に移さなければいけないと感じていた」と話す小林さん。「NAGANO SDGs PROJECTが協力できることがあれば、ぜひ一緒にやりましょう!」と熱烈オファーを送ります。


    山本さんも「自分自身、勉強し直さなければならないと感じた」と話したうえで、「宮川さんには、『特に探求したい分野』を見つけてほしい」と語ります。例えば「SDGsを達成するために世界を平和にしよう!」と言っても、目標がざっくりとしているので何から始めればいいか分からなくなってしまいます。「ジェンダー平等について調べよう」「戦争が起こる原因について調べよう」などと一度分野を絞ってみることで、新たに見えてくるものもあるだろうとアドバイスを送りました。また、実際にSDGs達成状況ランキング上位に入っているヨーロッパ諸国の映画を見たり、実際に行ってみるのもいいのではないかと提案する場面もありました。


     


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    SDGsについて調べるうちに、前よりも意識してごみの分別や水の出しすぎに注意するようになったという宮川さん。「意識しなくても、自分から行動できるようになりたい!」と素晴らしい意気込みを見せてくれました。


     


    SDGsにおける日本の立ち位置がよく分かり参考になったと同時に、耳の痛い話でもあった今回のプレゼンテーション。小さなことでもいいから、一人一人が行動に移すことが大切なのだと、改めて感じられた会となりました。


     



    そして、同日に優秀な提言を書いていただいた生徒さん5名に副賞をお渡ししました。