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【実施報告】「みんなのSDGs大作戦!」-いろんな立場からSDGsを考えよう

2022年03月10日

NAGANO SDGs PROJECTオリジナル教材
「みんなのSDGs大作戦!」-いろんな立場からSDGsを考えよう-
の実施報告をいただきましたので、是非、参考にしてみてください。

<概要>
対象学年:大町市立大町南小学校6年(39名)
授業者:大町南小学校講師
一般社団法人エンターキー教育ICTコンサルタント 清水智
授業科目:家庭科「9.持続可能な社会を生きる」
授業のねらい:仮想の会社(委員会)に所属し、その立場から出されるお題に対するプランニング、プレゼンテーションを行う活動を通じて、SDGsへの理解を深める。
事前学習状況:事前課題や他教科・領域、日常生活を通して、持続可能な社会づくりに対するイメージを深めてきました。今回は「家庭科」視点で持続可能な社会づくりを「自分ごと」として捉えていくことを確認し(家庭科の学習なので)、アクティビティへとつなげました。

<授業>
今回のポイントとしては、委員会ごとに対話活動を通して、「自分ごと」にしていき、テクノロジーとアイデアを出す時間「アイデアソン」を意識してもらうことでした。

SDGsの概要の復習として、今までの学習内容を振り返ってから、7つの委員会に分かれて、「みんなのSDGs大作戦!」に取り組みました。今回は、各委員会がそれぞれの課題に出せるアイデア数は、出来るだけ委員会ごとに差が出ないように、最大4つまでとし、その中で、一番良いと思うアイデアを委員会ごとに決めて、発表をしてもらいました。

例えば、課題「まだ使える教科書が、1回使っただけで捨てられてしまいます。もっと長く使うようにするにはどうしたらいいですか?」という解決策として、「絵が描いてあるところをしおりにする」(図書委員会)、「消毒して病院の学校に送る」(保健委員会)や「教科書を一回はずして、窓ふき用の紙として窓とかをきれいにする」(清美委員会)などのそれぞれの委員会の特性・特徴を活かした意見が出ました。

今回は、アイデアソンを軸にしているので、兎に角、アイデアを出すということに重きを置き、授業の最後の発表会や振り返りでは、次年度への課題をメインに実施しました。

「みんなのSDGs大作戦!」終了後は、「川柳」で感じたことを書いてもらいました。なぜ、「川柳」なのか…言語活動の充実を目的としており、国語力を使って家庭科を表すためで、表現が得意な児童、不得意な児童がいる中で、作文よりも「川柳」の方が、表現しやすいという点で、「川柳」を導入したということです。

最後に、授業を受けた児童の皆さんからは下記のような感想が出ました。

・前までは、自分たちのできることが少ないと思ってたけど、やってみるとかなり多かった。
・すべての目標は、一人ひとりの努力が大切で、まず、貧困をなくす!
・SDGsは、1つ行うだけでも、未来が変わるかもということを
・SDGsは以外と自分ができることがある。
・SDGsのことについて、たくさんのアイデアを出すことができたので、このことを現実にできるようにしたいです。
・僕たちがやらないと生活ができなくなるかもと思った。
・今回の授業で真剣にSDGsについて考えるようになった。先生が僕たちに教えてくれたように自分も家族や友達などに伝えてこの連鎖を続けていきたいと思った。
・最初に聞いた時は、無理じゃないかと思っていたけど、今日、委員会でできることを探した時、結構できることがあって驚いた。

今回の授業では、全部で5つの課題の解決方法を考え、その考えを校内に周知するのに廊下に掲示しました。

<授業を実施した先生の感想>
委員会ごとにSDGsに繋がるお題を考えるというところが、このアクティビティの素晴らしさだと思います。SDGsはグローバルな事象であり、SDGsに対する行政と教育現場にギャップがあると感じ、どうしても自分ごととしては落としにくい傾向があると感じています。現実の世界と自分の内面とをつなげるために、ちょっと自分から離れた(でも現実的な)学校の委員会活動というのは、思考のしやすさに繋がりました。
また、お題一つ一つがそれぞれの目標と関連付けがしっかりされているので、今後は異なる立場での同じお題というのもやっていきながら、アイデアソンの面白さを、体験を通して味わってもらえればと思います。

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