1/9開催 出前授業

実施報告

JICA(国際協力機構)による出前授業

開催概要

1月4日(火)長野県長野東高等学校で出前授業を開催しました。

授業を受けたのは長野東高等学校の2年生、生徒は英語の授業を通して、SDGsについて考える機会があるそうです。この日の講師は開発途上国への支援活動をしているJICA(国際協力機構)の竹内岳さんです。


SDGsで設定されている17のゴール。これは経済・社会・環境の3側面の開発から成っていますが、日本が世界から認められているのは経済発展のみ。


世界各地のおよそ1,300の環境NGOでつくるグループが、温暖化対策に消極的だと判断した国や地域に皮肉をこめて贈っている「化石賞」という不名誉な賞があります。残念ながら日本は「化石賞」の常連なのだそう。



世界の人口約76億人に対し、開発途上国に暮らす人々の数は約60億人。食糧自給率が37%の日本は多くの食糧を開発途上国から輸入しています。また食糧だけではなく、資源(原油、天然ガス)、原材料(鉄鉱石、天然ゴム、木材)なども開発途上国からの輸入が大半です。日本は輸入されてきたや資源や原材料を高い技術力で加工し、それを開発途上国に輸出しているのです。


日本と開発途上国は「相互依存」の関係にあります。相互依存している開発途上国がテロや災害などでダメージを負うと、日本への輸入が途絶えてしまいます。つまり開発途上国の安定は、日本の安定に繋がってくるのです。


次に竹内さんからJICAの活動について紹介がありました。「魚の釣り方を知らない人に対して、代わりに魚を釣ってあげるより、釣り方を教える方が大切」。釣りを例にとって竹内さんは自立支援を促すことがJICAの活動指針であることを伝えます。そして、それらがSDGsの「誰ひとり取り残さない」という理念に繋がっています。


キルギスに青年海外協力隊として派遣された経験を持っている竹内さん。キルギスから日本に帰国したときに、とても残念に思ったことがあるそうです。それは、バスや電車などの公共交通機関に乗った際に、若い人たちがお年寄りに席を譲らないこと。キルギスでは誰でも年長者を敬う意識があり、お年寄りには100%席を譲るそう。日本もこのようなことが自然とできるような国になってほしいと訴えかけていました。



食糧不足が原因で亡くなる子供の数は、5秒に1人といわれています。日本は輸入した年間5,800万㌧の食糧に対し、約2,000万㌧を廃棄しています。なんと日本は世界一の廃棄大国だったのです…。長野県に目を向けると、1人1日当たりのごみ排出量が4年連続で全国最少(817g)でした。「30・10運動」や「チャレンジ800」などの活動で、さらにゴミの量を減らそうと動いています。私達にできることもたくさんありそうですね。


そんな食料廃棄の問題に対して、様々な動きがあることを竹内さんは伝えます。例えば「TABETE」というサービス。加盟している食品店がまだおいしく食べられるのに廃棄の危機に面している食事をユーザーと繋ぎ、廃棄ロスを抑える活動です。関東圏を中心に広まっており、少しずつではありますが、廃棄ロスをなくそうという動きは日本で始まっています。


「2030年に向けて、世界で起こっていることを他人事ではなく自分事として捉え、できることから始めていく事が大事」竹内さんは授業の最後にこう力強くおっしゃっていました。


今回の出前授業も生徒さんたちの真剣に聴く姿が印象的でした。