佐久平総合技術高等学校 食農クリエイト科 食品開発コース


廃棄される酒粕を用いた食品開発

【テーマ(⽬標や課題)を選んだ理由】

佐久市は県内有数の穀倉地帯であり、その米を原料とした酒造りが盛んに行われている。市内だけで12の蔵を有し、本校でも昨年から地元酒造会社「戸塚酒造」さんと共同で日本酒造りに取り組んでいる。

日本酒造りをする際、副産物として酒粕が得られるが、食べられるにもかかわらず廃棄されてしまう酒粕が、戸塚酒造さんだけで年間2tあるとお聞きした。食品ロスを削減し、持続的な生産・消費活動の実現に向けて、廃棄酒粕を用いた食品の開発と商品化を行いたいと考えた。

【テーマを実⾏するには(⽅法など)】

・本校生徒・保護者、地域の中学生を対象に、SDGsの認知調査を行う。

・酒粕を用いた食品(洋菓子・和菓子・パン)を考案し、地元食品会社と連携して商品化を行う。

・学校や地域のイベントで販売する。

・商品の販売の際、取組の内容・目的、SDGsについてまとめたリーフレットを配付する。

活動報告

活動内容

酒粕は、粕漬けや粕汁などといった利用方法が知られているが、食生活の変化や需要低迷とともにその消費が減っている。地元酒造さんより、「活用されなければ“産業廃棄物”として処理されてしまう。有効活用する方法はないだろうか。」というお話をいただき、私たちは、酒粕の新たな消費方法を提案するために、地元の酒造や洋菓子店、パン屋と協力して酒粕を用いた商品開発を行った。また、私たちのまわりではまだまだSDGsの認知が低いため、SDGsの認知拡大に向けた取組も行った。

今年度の成果として、酒粕を用いた「メロンパン」と「クッキー」は商品化することができ、学校や地域のイベント、学校の購買で販売を行った。SDGs認知拡大に向けた取組としては、リーフレットの作成・配付、POPの作成を行った。この取組を通して、SDGsの4番・8番・12番・17番の目標に貢献できた。



活動を通して学んだこと・感じたこと

地域でSDGsの認知調査を行ったが、私たちの地域ではまだまだSDGsという言葉すら知らない人が多かった。

自分たちの取組(酒粕)以外のことについても、「“持続可能な社会の実現”に向けて何が出来るか」、自分ゴトとして考えられるようになった。


今回の活動から考えられる次の行動

資源削減の観点から、リーフレットはデジタル化してQRコードで読み取れるようにしたい。

今年度だけの取組として終わらせるのではなく、継続して行っていきたい。

新商品の開発を行い、酒粕の活用方法の幅を広げていきたい。