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11月1日(月)佐久市立中込小学校で出前授業「お買い物で学ぶSDGs」~長野県版エシカル消費~

2021年11月19日

佐久市立中込小学校4年松組の26人が、長野県が推進する「エシカル消費」について、出前授業で学びました。

講師の先生の前には、キャベツ、牛乳、チョコレートの模型がたくさん並んでいます。「それぞれ2種類ずつあります。どちらの商品を買うかグループで考えて、1種類ずつお買い物してください」講師に促され、各グループ代表の生徒は悩みながらも商品を選んで買い物かごに入れ、席に持ち帰りました。

どうしてその商品を選んだのか、グループごとに発表しました。
キャベツは、中国産と佐久産の2種類。ほとんどのグループが佐久産の方を選びました。地元産の方が外国のものよりCO2の発生量が少ないから、とのこと。よく勉強していますね。
牛乳は、佐久産と北海道産があります。キャベツと同じ理由で佐久産を選んだグループもあれば、「おいしそうだから」と北海道産を選んだグループもいました。
チョコレートは「安いから」という理由で100円のものが人気でしたが、「マークが入っているから」「高級でおいしそう」と200円のものを選んだグループもいました。

講師の先生から、お買い物をするときに意識してほしいポイントを解説。
佐久産の牛乳についていた「FSC」というマークは、「森を守る助けになる」というしるし。ジュースのパッケージやノート、コピー用紙などにもついている商品があるので注意して見てほしいそうです。
新鮮でおいしい地元の野菜を買うのは、輸送コストの削減はもちろん、農家さんの手助けになること。4年松組にも家が農家の生徒が3人ほどいましたが、地元の商品を地元で消費する「地産地消」が、やはりおすすめです。
200円のチョコレートについていたのは「フェアトレード」のマーク。アフリカの中でもカカオの生産量が7割を占めるガーナでは、77万人の子どもが働いています。そこには、コストを抑えるために安い労働力を求められ、児童労働に頼らざるを得ないという貧困の悪循環があります。世界では、同じように学校に行けずに働いている子どもが約1.6億人いるそうです。「フェアトレード」とは、「公正な取引」という意味。正当な値段とルールで取引をし、生産者の収入を保証する製品づくりが認められた商品に付けられるマークなのです。

今回の授業テーマ「エシカル消費」とは、「人や社会、地域、環境に配慮した思いやりのある消費」をすること。長野県ではここに「健康」もプラスしてすすめています。具体的には・・・

・マイバッグを使おう・地元の商品を買おう・商品は手前から取ろう・環境にやさしい商品を買おう・バスや電車を利用しよう・リサイクルしよう・必要なものを必要なだけ買おう・伝統工芸品を買おう・野菜をたくさん食べよう …などなど。

ここで、みんなが「これまでやってきたこと」に加え、「これからやってみたいこと」をふせんに書き出して、グループごとに用紙に貼り付け、見せ合いました。

「エシカル消費」は、SDGsのゴール(12,1,4,14,15)を達成するために今日からできること。今日学んだことをお家に帰ってお父さんお母さんにも話して、気楽な気持ちでやり始めてくださいね。と講師の先生は授業を結びました。

授業後、「学校に行けない子どもが1億人以上いることに驚いた。これからはできるだけフェアトレードなどのマークの付いた商品を探して買いたい」宮島和基君は、取材に来ていたテレビのインタビューに答えていました。

朝から学校の玄関前に停まっていた信濃毎日新聞「な~のちゃん号」は、車の中で新聞が編集・印刷できるという機能を持つバスです。教室でみんなが意見交換をしている間に、今日の授業のようすが編集された「ながのこどもエシカル新聞」が完成。みんなに1枚ずつ配られました。生徒たちはついさっき撮った写真が新聞になっていることに驚きながら、隅々まで興味深く読んでいました。

今回の授業は、一人ひとりが意識をして自分にできることを考え、行動するきっかけになったことでしょう。今日、具体的にイメージできた行動を、今日から実行していってほしいですね。

長野県版エシカル消費について、もっと詳しく知りたい方はコチラまで

 

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