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「Innovation from Teenagers ~10代からの提言~」㈱第一土建コンサルタント様に訪問し、提言を行いました。

2021年11月10日

10月22日(金)「Innovation from Teenagers ~10代からの提言~」企画の
一環として㈱第一土建コンサルタントを訪問し、提言を行いました。
ジェンダーフリーのトイレや更衣室について

「Innovation from Teenagers ~10代からの提言~」とは、県内の児童・生徒の皆さんから、企業、自治体といった「大人たち」に向け、SDGs達成のために「もっとこんなことをしたらどうか」という提案をぶつけていただく取り組みです。

今回なんと約280もの応募をいただきました!その中から選ばれた5つの提言を、企業や自治体に向け、実際にプレゼンテーションをしていただいています。

今回のプレゼンターは長野工業高校 建築学科1年の小泉さんと小林さん。テーマは「ジェンダーフリーのトイレや更衣室について」です。
小・中学生のころから、LGBTQの方々への向き合い方を考える機会があったという2人。今回、嫌な思いをする人が特に多いという「トイレ・更衣室」について、都市のインフラ整備や商業施設の誘致など、都市開発に関わる事業を行う㈱第一土建コンサルタントに向け、提言を行いました。ちなみに代表取締役の廣田一博さんは、2人と同じ長野工業高等学校の卒業生なのだそう!どんな会になるでしょうか。

プレゼンの概要は以下の通りです。
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1)LGBTQ・Xジェンダーとは
LGBTQとは、レズビアン(女性同性愛者)、ゲイ(男性同性愛者)、バイセクシュアル(両性愛者)トランスジェンダー(身体と心の性別が違う)、クエスチョニング(性的少数者)の総称。
Xジェンダーは、「(身体的な性別には関係なく)性自認が男性にも女性にもあてはまらない」というセクシュアリティを指す。自らの性を「男性と女性の中間地点」と感じたり、「男性女性どちらの要素もない」と感じたりと、人によりさまざま。

2)ジェンダーフリーとは
社会的な性別の違いによる役割分担に縛られることなく、一人ひとりが自分の能力を生かして、自由に行動したり生活したりできるようにしよう、という考え方のこと。

3)トイレの現状
・一般的なトイレ⇒男性用と女性用がはっきり分かれている。
・成田空港のトイレ⇒誰でも使える「オールジェンダートイレ」を設置。

4)一般的なトイレの問題点
・見た目の性別が自認する性別へと移行できていない場合、男女別トイレに入った際、非難されたり問題になる可能性がある。
・トイレで嫌な目にあうことがある(周囲からの指摘、視線など)。
・男性用トイレは個室が少なく、利用率の高いトランスジェンダーは特に困ることが多い。
・男女どちらのトイレを使うべきか選択に困る。
⇒◎性別移行中であったり、中性的な見た目をしている方が、どのトイレを使っても嫌な思いをしない環境づくりが必要。

5)SDGs実現のために~10代からの提言~
・さまざまな人が使うトイレで、誰も嫌な思いをしないために、LGBTQへの理解を深める。
・見た目だけで判断せず、多様性を認める。
・誰でも使えるトイレや更衣室を増やしてほしい。

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朝礼でSDGsについての勉強会を行うなど、普段から熱心に活動に取り組む㈱第一土建コンサルタントの皆さん。今回のプレゼンにも興味津々、終了後にはフロアにいたほとんどの皆さんから質問や感想をいただきました。一部をご紹介します。
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・トイレについてジェンダーの視点で考えたことがなかったので、大変ためになった。
・成田空港の「オールジェンダートイレ」を、今回のプレゼンで初めて知った。
・今後、商業施設などでトイレに注目するきっかけになった。
・成田空港では男性用トイレにもおむつ替えコーナーがついており、
性別的役割のとらえ方にも時代の流れを感じた。
・「男らしい」「女らしい」などの言葉も、あまり口にしないよう心掛けたい。
・会社や企業からも声を挙げていくことが大切だと思う。

代表の廣田さんは、「専門性を持って、しっかり考えながらも、物事を決めつけない臨機応変さが大切」と会を締め、2人にエールを送りました。

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プレゼン終了後には、「緊張したけれど、一生懸命聞いてくれて嬉しかった」と笑顔で話してくれた小泉さんと小林さん。今後は「トイレ以外にも、マイノリティの方々が暮らしやすい環境を整えていきたい」そうです。

「『LGBTQ』という言葉に聞きなじみがなかった」という声も多く聞かれた今回のプレゼン。10代ならではの視点や、その柔軟さが、凝り固まってしまいがちな「大人の世界」広げてくれました。

 

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